このたび、アスペルガー傾向(ASD)を持つ方のための情報サイトを立ち上げました。
というのも、僕自身が「圧倒的アスペ」だからです。
子どものころから「ちょっと変わってるね」と言われることはありましたが、正直、勉強で困ったことはほとんどありませんでした。
テスト勉強は得意で、要領よく覚えるのではなく、自然に理解できるタイプ。
運動も得意で友達にも恵まれていて、学生生活には何の不自由も感じていませんでした。
そして東大に合格。
自分なりに努力してきたし、このまま社会でも通用すると思っていました。
でも、社会人になってすぐに壁にぶつかりました。
仕事はテストのように「正解」がある世界ではありませんでした。
人との雑談、あいまいな指示、感情の機微を読むコミュニケーション——
アスペの自分が苦手としてきたものばかりが、仕事の中心だったのです。
「なんでそれくらい分からないの?」
「空気読んで動いてよ」
…そう言われるたび、自分が“欠けている人間”のように感じました。
学生時代はずっと、テストではトップ評価。誰よりも「できる」と思われてきたのに、社会に出たとたん、自分の武器が通用しない。
これまでの努力が報われないなんて。自分が積み重ねてきたものは何だったのか。
そんな喪失感と絶望に飲み込まれそうになったとき、僕は病院を受診し、ASDの診断を受けました。
診断テストでは36点。33点以上がアスペの傾向ありとされるなかで、自分の中の違和感にようやく名前がついた気がしました。
そこから、少しずつ自分を理解し直す旅が始まりました。
「できないこと」ばかりに目を向けるのではなく、「できること」に光を当てること。
社会に無理に合わせるのではなく、自分に合った働き方や関わり方を見つけること。
その気づきが、僕を少しずつ救ってくれました。
同じように、アスペの特性に悩んでいる人たちが、自分らしく生きられるように。
そんな思いを込めて、このサイトをつくりました。
知識も感性も、社会との付き合い方も、アスペの数だけスタイルがある。
この場所が、そのヒントになるように。
僕自身がその一人として、誰かの役に立てるように。
あなたの感じている「やりづらさ」は、あなたのせいじゃない。
ここで少しでも、生きやすさを見つけていけたら嬉しいです。
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